今朝のココア

こんな日々を愛おしく思って

choco la vie

 12.失恋ショコラティエ

 最近思ってたことは、
オトナの女と話してぇー!!!
ってこと。



 世の中の半分は女性で、
小説を読む限り、賢い?女性ってのはたくさん存在するわけなんだけど、
なんでか俺が最近会う人にはそういうものを一切感じなくて...
職場ではふつーに、つーかかなり抑え気味にしてるつもりなのに、
物知りぶってるみたいなことを同僚に言われ、
「はっ?いやいや、常識ないのそっちでしょ?なに、俺が間違ってるの??」
ってなって、でもそんな自分が大人気ないなぁーって思って凹んだり...。
無知を恥と思わないって以前に、開き直って、
『いや、私そんなこと言われても知らないし?』っていうのがフツーってことなら、
なんだか社会やコミュニティ―とか、そういうものを想う人たちの苦労って報われないなぁーなんて思ったり、
でも数少なくても存在する思いやりのある人たちのために、その人たちは努力してるわけで、
そんなことわかってるわけで...
結局やっぱり自分が子どもなんだなぁーって...。


 とりあえず、俺の考えるフツーな環境にいたいなって思ったりしている今日この頃。
ないものねだりなんだろーね、これ。


 そんな中で、今回ちゃんと最後まで読んでみたのは“失恋ショコラティエ”。
昔読んだ時の記憶は、ひん曲がった浸りまくり片思い恋愛と、
味覚もどーせ俺と大差ない女性が飛びつくスイーツっていう題材、その2つで売れてる流行もんのマンガ、
そんな記憶しかなかった。
でも、ちゃんと読んでみたら、
裏にあるチョコとその業界の知識量が膨大なのはもちろん、
大人の恋愛をちゃんと描いてる作品だなぁーって思った。

 ひん曲がった片思いは、ちゃんと主人公がとても長い時間をかけて解決していく。
それは説教ひとつで変わるものでも、綺麗な形で終わるものでもないと思うから、
とても現実らしく描かれていて、納得してしまった。
現代人の、ある意味動物的などうしようもないウェットな恋と、
それと並行して作れるドライっぽいけど愛情のあるセフレとの関係。
何より、欲しいものを手に入れるために狡く悪く、何より賢くあろうとする登場人物たちが、
純化されていて、かつ正しくあろうとする少年マンガにない魅力を感じた。


“恋愛はアートじゃない、人生そのもの。過酷でドロドロ汚れるものだ。”


ベテランの作者だからなのか、ギャグとシリアスのバランスと、一話一話のテンポの良さ、
飽きさせない展開、
地味に個性が立ってるキャラ...
とっても参考になる。

 でも、良い作品ってみんなそうだけど、
この作品は参考になる以前に、自分の価値観を見直す機会を与えてくれてる。
ただのエンタメってのも良いけど、
エンタメにはきっとこういう要素も含まれていて、それで人をエンターテインするものなんだろうね。
“面白い”っていう単純な一言には、色んな要素が含まれていることを、俺はもっと意識するべきだ。
自分が使う時は、色んな意味を込めて発するのに、
他の人のそれには気づかないなんて、さすが俺、傲慢だな。


 どーでも良いけど、俺は女性キャラでは薫子さんがとっても好きでした。
ネットではすごいdisられてるみたいだけど。
ビジュアル、立ち位置、仕草、性格、そして年齢に至るまで(笑)、
すっごい好み〜。