消えないもの。
色んなものが頭に浮かんでは消えていく。
大抵の欲求はその場限りで、しばらくすると、もしくは満たせばそれは消える。
心は移ろいやすいもの。
たぶん家族をどうにかしたいとか、
友だちと何かしたいとか、
恋人と何かしたいとか、
どんな職業についてどんなことをしたいとか、
何が欲しいとか...
全部、きっとそんなに重要なものじゃない。
スポーツマンガ読んでそのスポーツがやりたくなったり、
恋愛小説読んでそれをトレースしたくなったり、
そんな感じで気持ちは一時的であって、続くものじゃない。
でも、俺の中になかなか消えないものがある。
不思議だけど、それは憧れとかそういう類の綺麗なものじゃない。
綺麗なものばっか追ってきたつもりなのに、気付いたら俺の中核にあるのは、黒いもの。
憎しみって言ったら大袈裟って言われるだろうけど、
でもそれが拭えない強いマイナスの感情ってことなら、ぴったりなんだよね。
悲しみ。寂しさ。劣等感。喪失感。無力感。痛み。
たぶん、俺は小さい頃に色々怖い思いをしたんだろう。
記憶をたどれば、小さい時から怖がりだったから、そういう風に生まれたのかもしれない。
俺はマイナスな感情に強く反応する。
自分のことなら深く落ち込んで、
他人のことなら深く共感。そしてそれをなかなか放っておけない。
そんで、そんな気持ちは、マイナスの感情をもたらした相手に対する敵対心となって現れる。
もう子どもじゃないから、自分一人にできることが限られているのは知っている。
色んな人が社会を良い方向へ導こうとしていることも、
それがあってもなお、この社会では悪いことがたくさん起きているのも知ってる。
でも、何もしないで自分の生活だけ守っている人にもなりたくはない。
“何か”はしたいんだ。
実習通れる自信もないのに、将来のこと考えてるのはバカらしいことなのかもしれないけど、
就職のこと、たくさん考えた。
この後俺はどんな道に進みたいか。
家族のことは俺にとっては大きなことだったらしく、ずいぶんと家族について考えて、
今思うと長い間“らしくない”自分だったと思う。
周りなんて関係ないのに、自分のエゴで家族に良い生活をして欲しいって思ってることさえ、気付かずにいた。
でも今、彼女と別れて、そんで何でも同じレベルで考えられる友達を得たことで、
少しずつ気づかされている。
俺は27にして、やっと見つけたんだ。
メンターを。
同じように考えることができて、それでいて別にそのことを考えて落ち込まない人。
俺が気付いたのは、俺が今欲しいのは時間だということ。
将来の収入とか考えるのは、単純に周りに流されて家族のことで頭がいっぱいになった結果だ。
今は、時間が何より欲しい。
頭ん中をスッキリさせたいんだよ。
色んなことを学んで、そんで自分がプレーしているスポーツのルールを知りたい。
本当に幸運なことに、話に付き合ってくれる相手は見つかった。
あとは時間だけなんだ。
俺は、それをふまえて就職先を決める。
そんで...
ここには何でも心に浮かぶことを隠さずに書いてるつもりが、
恥ずかしくて書けないこともけっこうあるんだって気付いた。
でも、これは記録しとかなきゃって思う。
俺は、いつかマイナスな気持ちを減らしていくことがしたいんだ。
辛さとか悲しさを生む人たちをどうにかしたい。
寂しいって人たちをどうにかしたい。
病院で働くだけじゃそれができないことがわかった。
だから、自分で一つ一つ手を伸ばしてそれを探していくしかない。
昔の自分に逆戻り。
でも良いんだ。それが結局俺が一番したいことだってことだから。