今朝のココア

こんな日々を愛おしく思って

必殺仕事人。

金に生きるは下品にすぎる
恋に生きるは切なすぎる
出世に生きるはくたびれる
とかくこの世は一天地六
命ぎりぎり勝負をかける
仕事はよろず引き受けましょう
大小遠近男女は問わず
委細面談仕事屋稼業

雨が降ったら傘をさす
つらい話は胸をさす
娘十八 紅をさす
魔がさす 棹さす 将棋さす
世間の人は指をさす
許せぬ悪に
とどめさす

神や仏がいなさって
悪を罰してくださると
小さいときに聞きました
それはやさしい慰めと
大きくなって知りました
やさしさ頼りに生きてはきたが
やさしさだけでは生きてはいけぬ
早く来てくれからくり人





 俺の大好きな、必殺仕事人シリーズのオープニングのナレーション。
誰が考えたのか...
俺は世代じゃないから、これを文字でしか知らない。
けど、文字だけでも響くものがある。
思わず暗唱してしまうほどかっこよくて...それでいて、最後のなんかはとても切ない。



 俺の中には、悪を世の中からすべて排除したいという、とても単純で偏った思想がある。
“優性思想”っていうのかな、こういうの。
家族に限らず、グループや組織などの集団の役割に教育や社会化ってのがある限り、
悪い思想も悪い技術も悪い知恵も、すべて受け継がれていく。
ワンピースのアニメの冒頭のナレーションにもある“受け継がれる意志”。
受け継がれる意志。時代のうねり。人の夢。それらは決して止められぬものだ。...だっけ?
何も受け継がれるのは良い意志や良い夢だけじゃない。野望も欲望も受け継がれる。
だからそれを断ち切るために、悪い人たちを一掃する。
そうしたいと願ってしまう自分。
...たぶん、その考えは、少年マンガから来てるんだと思う。
勧善懲悪。単純なストーリー。悪を倒せば平和になる。
...実際はそんなに簡単じゃないのに、単純化したがる。


 そんな俺が好きなのが、必殺仕事人。
悪を切る。すっぱり。きっぱり。...なんだかすっきりする。
そんな人たちがいたらどんなに良いだろう?
いつの時代もそんなことを考える人はいるんだろう。
地獄少女はそんな想いを受け継いでいるとか。



 だけど、もちろん“悪”なんて単純にラベルにできるものじゃないって知ってる。


世に正義も悪もなくただ百の正義があるのみ....とまでは言わないが....思いを通すは いつも力ある者のみ、正義だろうが 悪だろうがネ

 俺はもう大人だから、何が正しいかは選んでる。
俺の選んだのは、上のものだ。
“百の正義”を信じて、その上で力で自分の意志を通す。
何が悪かは、あくまで俺の基準で勝手に決める。





...あれ、こんな話に持っていくはずじゃ...。
必殺仕事人のナレーションがかっこいいと言いたかっただけなのに...。
いつの間にか11時過ぎてるし。