蟹工船

　優しいままで強くなることは...できると思う。
ただ自分が出来る気は、あんまりしない。
しんデス。

　●蟹工船を読んだ。
この話を書いた小林多喜二さんは戦時中警察に捕まって、拷問されて、
殺されてしまったそうな。

拷問のことを考えると身がすくむ。
ファンタジーの世界の中みたいに楽には殺してくれないよな、現実は。
そんで、蟹工船に描かれてる世界は、現実にあったことなんだよな。
こういう話を読んでると、
何で生きてるのか？って問いが頭の中でどんどん大きくなるのがわかる。

おばあちゃんは言う。
なんで９０歳、１００歳になって、何もできなくなっても、生きてる人がいるような、
そんな世界になっちゃったんだろうねー。

俺の倫理はズレてるし、ちゃんと考えたことないからわかんないけど、
自殺を非難する文化が、少なくとも日本にはある。
色んな納得できる理由でそうなってるのかもしれないし、
社会全体の利益を考えた上で、昔から伝わる宗教や文化の力で、
そうなってるのかもしれない。
良いか悪いかなんて、簡単に結論を下せるほど軽い問題でもない。
だけど、
身近に認知症の人がいて、自分はそうなりたくないって思う人の気持ちくらいわかる。
施設の中にいて、孫が会いに来てくれないと、大好きな外に出掛けることさえできない環境が、
苦痛だってことくらいわかる。

"Joe Black"とかいう映画で、人間は勝手だと死神が言うシーンがある。
早く迎えに行くと、早すぎると文句を言われ、
しばらく行かないでいると、まだかと急かされる。

笑えるほど的を得てるコメントだよ。

　●今日もお出掛け。
もう何年も会ってない友達と久々に会う。
何でも受け止めてくれる人だけど、甘え過ぎないで、
色んな話をして、もっと人を好きになれたら良いな。

もっと知識を。
いつか立派な人間に。
あの人みたいに。