今朝のココア

こんな日々を愛おしく思って

初心にかえる。

chocoan2006-02-17

 毎日なんにもなくて、なんにもしない。
もちろんそんな生活は歯がゆい。だから、初心にかえってみようと思ったんだ。


 高校1年生のときの家庭科の資料集に、こんな記事があるんだ。この記事をみて、俺はとっても悲しくて、気が狂いそうだった。その頃は強くなることばっかし考えてた。強くなって、いつかこういう子を守るんだって。
 「いつか」ってのは...いつのことなんだろうね。「大人になったら」の大人って何歳からのことだろ?俺はもう、やりたいことがあったら何でもできる年なんだよね。でも、今は何もしてない。何もやろうとしない。毎日、自分のペースを守ることばかり気にしてる。
 初心にかえってみようと思ったんだ。




 『買われる子どもたち』
 ミーチャが国境を越えたのは、12歳のときだった。同じ年ごろの少女3人と一緒だった。それから8年。エイズが体をむしばんでいる。生まれ故郷のミャンマーの山にも帰れず、タイのチュンマイで、最期を迎えようとしている。体重は27キロ。この半年で20キロ減った。(略)
 「タイに働きに行かないか。子どもの世話をし、皿を洗うだけで、金が稼げる」。男はそう言った。(略)
 初めは赤ん坊の世話をさせられた。(略)
 2年たったころ、違う部屋に連れて行かれた。タイ人の男が4人いた。怖くて泣いた。殴られたが、泣き叫び続けた。男たちは何もせずに出て行った。
 翌日は西欧の男だった。オーナーに3万バーツ(1バーツは約4円)払っていた。男は、2人きりになると3千バーツくれ、「逃げろ」と手まねをして、去った。町の名さえわからない。「どこに行けばいいの?」。足は動かなかった。(略)
 「最初の夜」は、逃げそびれた次の日にやってきた。相手はタイ人。オーナーはすでに経験したものと思い込み、250バーツでミーチャを男に売った。あまりの痛さに気を失った。意識が戻ると、シーツが赤い血で汚れていた。男は「生理か」といやな顔をした。
 毎日、10人から15人の客を取らされた。どんなに客をとっても給料はない。チップさえ取り上げられた。
 17歳のとき、タイ国境近くにあるマレーシアの売春宿に転売された。休みはなく、7、8人の男が、毎日体を通り過ぎていった。懇願しても、コンドームをつけてくれる客は半分もいなかった。オーナーは「客に注文をつけた」と髪をわしづかみにし、ミーチャを壁に投げつけた。外国人の客の中では日本人が一番多かった。(略)
 「学校に行って、勉強ということをしてみたかったな」ミーチャは夢を語る。しかし、もう、その体力も、時間も、残っていない。


 今日の写真/フィリピンにて。