今朝のココア

こんな日々を愛おしく思って

let go

 8月に入ってから就活を始めた俺。将来に悩んでいます。
“悩むんじゃない、考えるんだ!”という言葉をいつかくれた親友。
そう、考えるんだ。冷静に色んな角度から物事を考えて、より良い判断が出来るようにするだけだ。


 さて、まだ2年生の俺は、就活をするには一般的には早いのだけれど、
来年自分に余裕があるかわからないこと、卒業後の進路が未定なことから、ちょっと早めに就活をしています。
8月に入ってからいくつか病院の説明会やフェアに参加してきた。
看護師を目指していながら入院したことがなければ、身近な人が入院することも少なかった俺は、
病院のことがわからない。特にカナダから帰ってきてから移り住んだこの辺りの病院のことなんて何も知らない。
だから県立の病院も家の近くにある慢性期専門の病院も、見学したらしただけ新しいことが学べて、
結果的に早く就活をして良かったと思えた。


 まずわかったことは、看護師の世界は今売り手市場だということ。
フェアに参加してた病院の採用担当の人たちは、フェアが終わるギリギリまで学生を捕まえては熱心にアピールをしてた。
なんともこのご時世にぜいたくなフィールドだ。
まずは卒業すること。免許を取得すること。そうした時のその先の道の広がり具合は俺の想像以上だったってこと。


 次は、慢性期の病院、病棟はどこも似たような雰囲気であること。
俺が看護助手として働いていた病院でも、全介助の患者さんがほとんどだったけど、
この前みてきた慢性期の病院の病棟も、ほとんど全介助と思われる患者さんが多かったように見えた。
リクライニングの車椅子にだらんと座り、食事介助を受ける患者さんたち。
当然、高齢者ばかり。
...なら、きっとやることは俺の前の病院でやってたことと大して変わらないはずだ。
似たような雰囲気を感じ取って、その匂いに懐かしさを感じて、親近感をおぼえた。


 新卒で慢性期の病棟に入っても、学べることは少ない。自分の将来の可能性を狭めてしまう。
だから新卒で慢性期の病棟で働く人は少ない。けど、いないわけじゃない。
うちの卒業生も毎年一人くらいその病院に就職しているようだし、
俺の好きだった前の病院のナースのMさんも、新卒で認知症専門の病棟に入ってきてる。
そして、2年経ったらがんの専門看護師になりたいと、都内の大きな急性期の病院へ病院を変えた。
Mさんは良い看護大学を卒業してたし、まだ若かったからできたことかもしれないけれど。
俺は、馴染みがあるからってのが理由の大部分だろうけど、
慢性期の病棟の雰囲気の方が好きみたいだ。
クラスのM君も同じことを言っていた。



 保健師の資格を1年間で取れる学校も見学に行ってきた。
公立のこういった学校は今縮小傾向にあるようで、全国でも10校もないそうだ。
わが埼玉県には私立の学校が一つあるだけ。
一番近いのは栃木の学校だ。
保健師になる場合、それは都道府県か市町村に雇われる行政保健師になる以外、安定した収入は得られない。
当然保健師になる人は看護師の免許も持っているから、行政保健師になれなかったとしても、
看護師として働ける。きつい仕事だけど、収入も悪くない。
行政保健師は地方公務員として雇われるから、安定していて倍率も高い。
だけど、その学校の卒業生の70%は行政保健師になれている。
何より学校の勉強がハードだけど、とても充実していて、クラスの仲が良いという在学生の話に魅かれた。


 保健師は地域の保健の活動全般に関われる。
図書館から借りてきた本を読む限りでは、母子保健の活動が多いように思われるが、
それは高度経済成長中に活躍した保健師の活動が記録された本だったからなのか、
実際に母子保健が行政保健師の仕事の大半を占めるかはわからない。
この点は次に保健師養成学校に見学に行った時にぜひ聞きたい点だ。
なぜなら俺は、正直母子保健には興味がほとんどなく、高齢者や障害者、外国人への保健への関心が高いからだ。
保健師でノウハウを学べば、日本の過疎化している地域に行ってできることがたくさんあるかもしれない。
発展途上国支援でも公衆衛生の活動はとても多いから、保健師としてもできることが多いかもしれない。
これらのことを考えて、あと1年余計に学校に行くというリスクを考慮しても保健師というキャリアに魅力を感じる自分がいる。
もちろん、保健師地方自治体の職員。公務員。
事務的な仕事が多かったり、部署同士、職員同士の責任の押し付け合い、市民に対して事務的な対処...
嫌なこともたくさんあるはずだし、M君もそう言ってた。
実際現場がそんな様子だったら、そんなのは俺の望んでいる仕事じゃない。
だけど、今日考えたのは、例えばそういったところに就職したとしても、
得た知識やノウハウで、個人的にネット上でアドバイスをしたり、
ホームページを作って保健や社会資源の情報を公開したり、あとは定時に上がれる(と思われる)公務員の立場を生かしてボランティアに精を出したり...と色々とやれることがあるのではないか?
あとは、外国人が多く住んでいる地域だったら、マイノリティーとしての気持ちのわかる自分の特性を生かせるのではないか...などと考えたりした。
要するに、自分次第なんだよね。

ただ、少なくとも行政保健師への道は狭い。
年齢制限を設けてるところは、俺は卒業後まっすぐ保健師養成学校に行ったとしても、年齢ギリギリだ。
はたして実際になれるのだろうか。
経済的には、祖母が思わぬところで収入を得て、援助してくれると言ってくれている。
もちろんそれに甘えるつもりは毛頭ないが、家に貯蓄があるというのは、俺のプレッシャーを軽減してくれる。


 看護師として働いた場合は、総合病院で数年働き、スキルを得たら、日本の僻地へ行ってまた経験を積んで...ってなことをしようかなと考えている。
その後は海外へ、とも。
 また、心理学専攻だったからか、認知症専門の病棟で働いていたからか、精神障害者専門の看護師の道にも魅かれている。


 何を選ぶにせよ、俺の目的は三つあることがわかった。

ひとつは、ある程度の収入を得て、家族を経済的に支援したいこと。

二つ目は、できれば自分の特性を生かして、なんだかで多くの人の利益になるようなことをしたい、ということ。

最後に、面白いことがしたい、ということ、だ。

三つ目はたとえば海外の僻地で働くとか、そういうことだね。




 以上、今日の午前中に考えたこと。
放送大学での学士の取得方法や、保健師の仕事の実際、専門看護師の資格の取得方法など、
まだまだ色々調べることがある。せっかくの夏休み、頑張って勉強しよう。


 あ、もちろん遊びもね。
後半は遊びの予定がいっぱい。精一杯みんなと話して楽しい気分になるぞ!!